作品3:紙芝居「やまがころころ」

切り絵で制作。
ちょっとした「学習紙芝居」です。
ある晴れた日、大きな山のところに、
はっぱさんがふわふわ飛んできました。
はっぱさんたちは、楽しそうにおしゃべりしています。
「僕はきのう、川を見てきたよ。さかながいたよ」
「私も見たよ。水が透きとおっていてきれいだったね」
「僕は町の中を探検してきたよ」
それを聞いて、山も、山の下の世界を見てみたくなりました。
「僕も、川や、魚を見てみたいもんだなあ・・・」
すると・・・
「おや、なんだかへんだなあ?」
なんだか、頭のてっぺんがむずむずしてきたのです。
「うわあ!たいへんだ!」
なんと、山のてっぺんがころっとくずれて、
大きな石がころころ転がり始めました。
ころころころころ。大きな石は転がっていきます。
ころころ、ころころ。
あ、あぶない!
どしん。石は、大きな岩にぶつかってしましました。
「こまったなあ。これじゃあもうすすめないや。」
「うーん、うーん。」
石は精一杯の力をこめて、大きな岩を押しました。
すると・・・
ぱりん。大きな石は粉々に砕けて、
その中から中くらいの石がまた、転がり始めました。
ころころ、ころころ。
ころころ、ころころ。石はどんどん転がっていきます。
ころころ、ころころ。
おや、地面のくぼみに止まってしまいました。
「こうしているのもなかなか楽しいぞ。
それにしても僕、ずいぶん小さくなったなあ・・・」
そんなある日、雨がたくさん降りました。すると・・・
ざぶーん!
大きな波が押し寄せてきて、小さな石は流されてしまいました。
ころころころころ、流されながらまた、転がっていきます。
ころころ、ぷかぷか。小さな石は水の中を転がっていきます。
やあ、さかなくん!ずっと会いたかったよ!
雨がやんで水が引くと、小さな石はとうとう、
砂粒になって地面にうもれてしまいました。
「うん、地面の中も悪くないな。」
そしてある日夜になると、
砂粒はすっかり、地面になっていました。
「やあ、地面から見るお月さまはきれいだなあ」
地面はすっかり、満足しています。
そんなある夜・・・
ぐらぐらぐら!
あたりがグラグラゆれて、地面がもりあがってきました。
「おや、なにがおこっているんだろう?」
夜が明けると、隣であの山が、にこにこ笑っていました。
「山の下の世界は、どうだった?」
「とっても楽しかったよ!今度は一緒に行こうよ!」